1968年の『愛の奇跡』でデビューしたヒデとロザンナ。
1975年にロザンナさん(イタリア出身)は、ヒデこと出門英さんと結婚し、2男1女に恵まれましたが、1990年に結腸ガンで夫・ヒデさんを亡くしました。
悲しみの中で子供を育て、65歳で「自分の人生を歩みたい」と思ったと語ります。
ロザンナ:65歳でひとり暮らし【自由】
シングルマザーとして3人の子供を育て上げたロザンナさんは、2015年に再び大きな転機を迎えました。
同居していた娘夫婦の独立を機に、65歳で一人暮らしを始めたのです。
「息子たちとも一緒に住んでいましたが、自分の人生を歩みたいと思い、『一緒に住むのを解散しよう』と提案しました。
独身時代以来のひとり暮らしは自由そのものです」と語ります。
長男:加藤士門(かとう しもん 1975年9月5日生まれ)
幼少期からドラムを始め、米国留学中にアメリカンインディアンの生き方に共鳴し、自身のアイデンティティを見つける。1998年に帰国後、東京でアーティスト集団「風の人」を結成し、音楽と絵と詩の創作活動を開始。2014年に松代に移住。
次男:加藤来門(かとう らいもん)
1997年結成のロックバンド『smorgas』のMC。2001年にメジャーデビュー。その後2006年に所属レコード会社との契約が終了し、インディーズで活動。結婚して一子をもうけましたが、その後離婚。一時は大〇取締法違反で逮捕されるが、後に不起訴処分 。
(画像:Rosanna & Marion Official Website)
長女:加藤万梨音(かとう まりおん 1981年6月30日生まれ)
万梨音さんはモデル・タレントとして活動し、アンチエイジングフードマイスターの資格を持っています。2004年6月に結婚し、翌年の2005年に長男、その2年後の2007年には長女が誕生。彼女もまた多くのファンを魅了しています 。
ロザンナ:ひとり暮らしの楽しみ方【自分優先】
(撮影/写真部・小山幸佑)
ロザンナさんの『ひとり暮らし』は、庭の手入れや家具の配置換え、ゴルフといったアクティビティで満たされています。
食事も自由に楽しみ、「今日はパンとサラミとワインでいいや」と気軽に過ごせるのです。
「洗濯も1人分ですぐ終わるので、増えた時間で運動ができます。
これまで誰かのためにやっていたことを、自分を優先してできるのは本当に気が楽で心地いい」とロザンナさんは言います。
ロザンナ:健康と心の支え【ヒデの存在】
(c)日刊ゲンダイ
毎日1時間エアロバイクと家庭用ランニングマシンで1日5km歩くことを日課にしています。
そんな彼女を支えているのは、筋トレと子供たち、そして最愛の夫の存在です。
「ヒデの死を認めていなくて、姿こそ見えないけど絶対にそばにいると思っています。
ごはんを食べているときも、お酒を飲んでいるときも、彼がいないと思ったことはないんです」
とロザンナさんは話します。
ロザンナ:日本国籍取得『夫(ヒデ)と同じ墓に…』
(画像:テレビ朝日)
2017年、ロザンナさんは日本に帰化し、新たな人生の一歩を踏み出しました。
「66歳で初めて選挙権をもらって選挙へ行ったとき、“ああ、日本人になったんだな”って実感が湧きました」と語ります。
ロザンナさんは、60歳を過ぎたころから終活について考えるようになり、
「夫(ヒデ)と同じ墓に入りたい」「遺産相続問題で子供たちに迷惑をかけたくない」
という思いから、2016年1月に帰化申請を決意。
帰化申請には小学校2年生レベルの日本語の読み書きと、約70種類の膨大な書類の提出が必要でした。
ロザンナは毎日勉強し、書類はイタリアに住む姉に頼んで揃え、
申請から1年3か月後の2017年3月30日に、日本への帰化が正式に認められ、日本国籍を取得しました。
ロザンナさんの人生は、最愛の人を失ってもなお輝き続けることができることを教えてくれます。
その秘訣は、彼女の強い意志と周囲の支え、そして新しい楽しみを見つける心にあるのです。